夕凪の街 桜の国/こうの史代

夕凪の街 桜の国 (アクションコミックス)

バイト帰りに立ち寄った本屋で発見し、購入。以前から僕ん中の読みたい本のリストの上位にあった漫画です。
この漫画は、広島の原爆被害に関わった人の、短編集です。厚い本ではなく、さらりと読めますが、深い作品です。主役の女性は被爆から１０年後、なんとか普通の生活を取り戻して生きていましたが、ときおり突然フラッシュバックする被爆体験の恐怖が彼女に迫ってきます。
穏やかな日常に影を落とす、被爆したという事実。その苦悩を、ある時はひたすら悲しく絶望的に、ある時は僕たちに問題を投げかけるかたちで、とてもうまく表現している、と思いました。ただ、決して暗くはなく、とても読みやすいです。僕は広島生まれでも広島に住んでいるわけでもないですが、わりとよく訪れています。いろいろ考えてみようと思います。
ぜひ、機会があれば読んでみてください。